特別養護老人ホーム「さくら苑」

[1984年竣工 RC造3階 延べ2,438㎡ 横浜]

当社が初めて特別養護老人ホームの仕事をした時、建設反対派の方々口から出る「入所」「処遇」「措置」という単語に出会いました。
・・・『ホーム』ならば「入所」ではなく「入居」なのではないのか?・・・

そこから何か所も既存の施設を見学し、勉強とディスカッションを繰り返しました。
「霊安室」はどうして必要なのか、一般の家庭にはないではないか。「死」は隠す必要があるのか。「寝たきり」ということで食堂を小さくして良いのか。それは「寝たきり」をもっと進行させてしまうのではないか。--数えきれないほどの勉強とディスカッションを繰り返し弊社が設計したのが「さくら苑」です。
福祉施設と地域との交流の場を確保することで、地域の方々が少しずつ集まり始めるのを見て、地域の方々との大きな融合に向けた企画を考え続ける責任を感じました。