特別養護老人ホーム「緑の郷」

[1989年竣工 RC造4階 延べ3,811㎡ 横浜]

総合病院と隣接した特別養護老人ホームは当時まだ珍しかった。
病気を治す期間のみの滞在となる病院に対し、特別養護老人ホームは「入居」された人の多くが「ついの住処」となる。このことは今でこそ周知されているが、当時はまだ理解され難かった。
徘徊してしまう入居者を人間の尊厳を意識しつつ守れる方法は何か・・・出入口に錠をかけてしまえば徘徊は防げるのかもしれないが、そうではなく出入口を開放しつつケアスタッフに知らせるための装置をつけるという方法を採用した。
福祉施設を計画する際、人間の尊厳という思想を常に意識することは、今も受け継がれている。

左下:サロンおよび廊下 右:玄関ホール
食堂兼多目的ホール
居室(4人部屋)
左:サロン/事務室 右:施設室及び面接室/教養娯楽室
一般浴室
ラウンジ