【鶴見公会堂天井改修その他工事】
[2023年竣工 SRC造4階/地下2階 延べ13,727㎡(改修:470㎡) 横浜]
公会堂のホールの天井耐震改修として、音響上の機能や既存の演出、意匠性を維持しながら耐震性を向上させる「準構造化」を行いました。
当該施設の天井は、下地を天井裏のキャットウォークに溶接固定され、フトコロもほとんどない状態であったため、同キャットウォークにブレースを追加して補強し、新たな天井材は直接ボルト固定(吊り材なし)する方法を選択しました。
コストを抑えるため、既存の天井に設置されている設備機器の位置は変更せず、音響は現状維持とし、既存の天井形状を変更しない設計としました。曲面天井GRCをFGボードへ変更、天井化粧の金属パーツを不燃木にて再現する等の軽量化や、音響測定に基づいた仕上材の選定、音響設備の位置変更を行っています。
複雑な形状であることをはじめ難しい調整が必要とされる中、建築工事業者には労力と技術力を要する施工をして頂きました。完成した天井を見上げてもその部分が見えないことが残念です。
天井の耐震化に加え座席や内装、音響設備の更新も行っており、以前より安心で快適な空間でクリアな音楽や演奏を楽しめるホールへと改修となりました。